ゴムについて

天然ゴムについて

天然ゴムは植物に含まれる液体の成分であり、ゴム分を含有する植物は地上に300種以上あります。
最も良質のゴムを多量に得られるのは、南米アマゾン河流域原産の【ヘベア・ブラジリエンス】と呼ばれる【ゴムの樹】です。(観賞用のゴムの樹とは異なる種類)
ゴムの樹の表面に傷をつけ、出てきた樹液(ラテックス)に酸を加えてゴム分を固め、シート状にして乾燥したものが天然ゴムです。

ゴムの歴史

紀元前1000年以上前 メキシコのエル・マナティ遺跡から天然ゴムで作られたボールが出土、ボールは競技用に使用されていたようです。
当時は樹の樹液を布に含侵させて防水性を利用するような用途はあったようです。
現在から3000年以上前
1490年代(15世紀) 文明社会との出会い
ヨーロッパ人とゴムが関わりを持つようになったきっかけは、アメリカ大陸を発見したことで有名なコロンブスが第二次航海において、西インド諸島で原住民がゴムボールで遊んでいるのを見たことが最初だと言われています。
1700年代(18世紀) ゴムは『消しゴム』や『ゴム管』、『ゴムバンド』、『防水布』などの用途が広がったが、冬には硬く、夏には軟らかくて粘着性を帯びるなど、珍しいけれども利用価値が低い材料でした。
1800年代(19世紀) 本格的な利用開始
ゴムを加硫(硫黄によって化学的に変化させて欠点を克服)することができ、本来の弾力性を利用することができるようになりました。
タイヤにゴムが用いられるようになったのが19世紀後半のことです。
ゴムの樹の栽培開始
工業的な利用価値の高まりに伴って、自生する地域のブラジルがゴムを独占し、巨額の利益を得ましたがイギリス人によって密かにゴムの種子が国外に持ち出され、栽培方法を確立して東南アジア地域に移植しました。
ゴムの性能を制御
ゴムを強くする補強材や、硫黄による化学変化を促進させる薬品類などの発見がありました。 
1900年代(20世紀) 自動車工業が飛躍的に発展したのと同時にゴムの樹の栽培が急速に増加し、ブラジルに代わってイギリスが膨大な利益を独占するようになりました。

第二次世界大戦の頃には天然ゴムに代わる合成ゴムが生産されるようになりました。合成ゴムは天然ゴムの欠点を補うものや、特殊な性能を発揮するものが次々と開発されゴムの歴史は現在に至ります。
合成ゴムは主に石油を原料として人工的に合成して作られます

ゴムの特長

最大の特長は下記のようになります。

  • 軟らかい
  • 弾力性がある
  • 伸びる
  • 伸ばした状態から素早く縮む

このような性質を十分に発揮できる材料は他にありません。
その他にゴムの種類を適切に選択し、適正な配合設計を行えば下記のような性能が優れたゴムの製造が可能です。

  • 高強度&高耐久性
  • 耐摩耗性
  • 耐熱性(300℃)
  • 電気絶縁性
  • 導電性
  • 反動電性
  • 耐油性
  • 耐薬品性
  • 摩耗係数の制御
  • 耐シール性
  • 食品衛生法による器具及び容器包装の規格に対応

ゴムの配合

ゴム材料は、原料となるゴム素材に様々な薬品を混ぜ合わせて製造されます。何種類かの材料を混合することを【配合】と表現します。様々な薬品を配合してゴム製品を製造するため、薬品の選択や量の決定によってゴムの性能が決まります。各ゴムメーカーが腕を競っている部分です。
下図に、原料ゴムに混合される主な薬品類の目的を示します。
 

通常、一つのゴム製品に対して10種類以上の薬品が配合されます。配合可能な原料ゴムの種類や品質、様々な配合薬品類の品種などから、ゴムの配合は無限に存在すると言われるほどです。
弊社では、長年培ってきた経験や、時には失敗によって配合技術を磨き、現在に至っています。ゴム製品が異なればゴム配合も変化するという世界ですから、新しいゴム配合の開発に関しては常に研究を重ねています。